かわちゃん紀行

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<<   作成日時 : 2012/05/09 06:38   >>

驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 8

無事荷物が届いたということもあって、翌日からは観光に精を出すことにした私はさっそく赤道に行くことにした。

友人2人と一緒にバスに揺られること約2時間。

あっという間に赤道記念公園に到着した。

エクアドルの国名の由来にもなっている、赤道。

なんてロマンがある響きなんだろうか。

【旅人】っていうと、妙なナルシズムが入りすぎているような感じがして少し恥ずかしいのだけれど、人より少し長い時間をかけて世界を一人で旅行しているようないわゆる個人旅行者【旅人】にとっては、赤道という響きは結構ロマンを感じるものだと思う。

××大陸最南端、 

○○大陸最高峰、 

●●大陸の果て、

などと同じような、えもいわれぬ魅力を感じてしまうのである。

冒険心がくすぐられるとでも言えばいいのだろうか、とにかくは【旅人】というものはそんなセリフに弱いのだ。

20代女子にとっての「ヘルシー」とか「〜限定コフレ」とか「北川景子愛用」ぐらいの影響力を持っていると言っても過言ではない。



さて、そんなロマンはじける赤道記念公園なのだけれど、実はがっかり観光地としても有名なのである。

一体何ががっかりなのか。

実はエクアドルという国は、赤道記念碑を建てるにあたってもっとも重要なポイントをミスってしまったらしいのだ。

そのポイントというのは、なんと








赤道の緯度。









いやいや、もうそれ赤道と違うじゃないですか、という。

噂によると250メートルも離れたところにご立派な記念碑を建ててしまったらしい。

残念過ぎて言葉も出ない。

しかし、せっかくここまで来たということと、まぁまぁ記念碑がいい感じだったので、写真だけはしっかり撮っておいた。

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(これね。)

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(真実を知ってか知らずか、卵を立てようと奮闘するエクアドル人。)

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(「立ったぞ!」って言ってたけど、全てはおじちゃんの努力と手先の器用さによるものなんだよ。とはとても言えなかった。)

そんな感じでささっと記念公園での用事を済ませたアラサーの私たちは、およそ年齢に似つかわしくない遊具スペースにてアイスを食べながらブランコに乗ったり、子供と一緒に遊んだりしてしばらく時を過ごした。
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(子供っていい顔するよね。)




そして次に目指すは正真正銘の赤道がある施設!




…のはずだった。

いや、正確に言えば、そう思っていたのである。

ペルーを経てアルゼンチンでネットサーフィンをするまでは。

非常に切ない話なのだけれど、何気なく人様のブログを読んでいる時に、赤道記念公園の隣にあるリアル赤道施設と呼ばれている場所ですら本物の赤道ではないらしいということを知ってしまったのだった。

信じられない話だけれど、なんとここへきてまたエクアドルという国は赤道を測り間違ってしまったらしい。

逆にすごいぞ、エクアドル。
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(これが記念すべき2回目のミスに基づいて建てられた施設の看板。)

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(卵祭り上げすぎ。)

まぁその時はそんな事実は露ほども知らずに、観光客参加型の赤道体験なんかをやっては、はしゃいでいた。


卵を立てたり、

卵を立てられた証明書を持って写真をとってみたり、

水を流す実験を見て喜んでみたり、

重力の違いをアメリカ人のおっちゃん達とわいわい試したり…。


まさかその喜んで踏んでいたラインが赤道からまたしてもズレていることも知らずに…。

いつの日か、エクアドルに本物の赤道のラインが引かれることを祈るばかりだ。

もう一回くらいは間違いそうな気もするけれど。
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(ツアーメイト=なんちゃって赤道の犠牲者たち。「ティリー」と歌いながらのポージングはすごい素敵だった。)




話は変わって、キトという町は、郊外のなんちゃって赤道以外にも旧市街の町並みなんかを見ているだけでも結構楽しめる場所だ。

中でもバシリカという教会は本当に素晴らしいの一言。

高台に立つ、その巨大で荘厳なバシリカの佇まいは、南米に存在する数多くの教会の中でもトップクラスだろう。
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(素敵。)

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(このステンドグラス、いい。)

しかもこの教会は、時計台まで自力で登ることが出来るのだ。

息をきらしながら階段を幾段となく上り、はしごを上り、地上100メートル以上の縮み上がりそうな屋外螺旋階段を上ると、時計台のほぼ先端まで行くことが出来る。

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(時計台の中。わくわくすんね。)

小雨が降ったり止んだりする中、濡れた階段ですべりそうになり何度か肝を冷やした場面があったものの、塔から見えるまるで映画のような光景に、それはもう見とれないわけにはいかなかったのだった。
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(雨に濡れる旧市街。)




こんな風にして、数日間は久しぶりに旅行者らしい毎日を送っていた。

ある日には、タクシーで向かったアビアンカ航空のプリンシパルオフィスであっさり、「今日はリファンド出来ないから、明日以降来てよね。」なんて言われて無駄足をくったりもしたのだけれど、キトに着いてからやっと落ち着いた日々を平和に過ごしていた。

そんな日曜の午後だった。

宿の野良WIFI(隣のホテルWIFIがかろうじて拾えているだけ)がいつもの如く調子が悪く、仕事や航空券の手配もしなければいけなかったこともあって、午後からネットが出来るカフェに行くことにしたのだった。

その日はよく雨が降っていて外出したくはなかったのだけれど、仕方なく2時を回ったところで傘をさしてホテルを出た。

サントドミンゴ広場へ下る道は、日曜だから店こそほとんど閉まっていたものの人通りも多く賑わっていた。

普段は絶対にパソコンやハードディスクを持って移動することはない。

けれど、ネット環境に早くいかなければいけなかったことと、真昼間でこれだけ人通りもあったことからやむなく貴重品を持って一人で外出したのだった。

坂を下りながら、ちらちら背後を気にしながら歩いていた。

その時だった。




リュックが浮く感覚。




あ、やばい。




急いでリュックのベルトをひっぱりながら背後を振り返った。

するとそこには必死の形相の黒人男性が、リュックをひっぱりながらこちらを睨み付けていたのだ。




あ、めっちゃやばい…。




私はリュックをとられまいとして、必死に手をふりほどこうとして体をひねった。

ただ、向こうも当然必死だから決して手を離そうとはしない。

無意識にものの数秒もみあってしまった瞬間、リュックが開きパソコンケースが露になった。

その一瞬で泥棒はリュック丸ごとは諦めたのか、一旦手を離してパソコンケースを抜き取りながら、私に向かってナイフを向けてきたのだった。





これ以上抵抗したらやばいな。





もう私には両手を上げて白旗を振るしか選択肢はなかった。

それを見た強盗は手にナイフを持ったまま、振り返ることなく私のパソコンを持って雨の旧市街を走り去っていった。




とうとうやられてしまった。




長く旅をしているけれど、強盗に遭ったのは初めてだった。

恐怖よりも、悔しさと悲しさがこみ上げてきた。




最悪だ…。

仕事はどうしよう。

連絡とらないといけない人もいる。

航空券だって…。




そんなことばかり頭に浮かび、もうほとんど泣きそうになってしまったのだけれど、なんとか早く冷静さを取り戻そうと努めた。

今になって思えば南米で泥棒相手にもみ合うなんて、愚の骨頂。

相手が悪かったら、間違いなく無事ではいられなかっただろう。

数日前にキトで泥棒にお金を渡すのをためらっただけで殺された人がいたのを聞いたばかりだったのに。

頭の中では抵抗せずに渡す練習を繰り返ししてきたのに。

冷静になればなるほど、自分の対応の愚かさに腹が立つばかりだった。



そして何より私をより悲しくさせたのは、周りの人がみんな見て見ぬふりだったこと。

もちろん、当然なのだ。

こんなことは日常茶飯事なのだから。

しかも助ければ、自分の命だって危ない。

でも、強盗が行ってしまった後ですら誰も声をかけてくれなかったことがとても悲しかった。



私は悔しさと悲しさでまた泣きそうになりながら、もみ合いで壊れた傘をひきずって雨に濡れながら警察を探した。

そして隣の通りにいた警察に全てを話すと、私はすぐにパトカーに乗せられ、警察と一緒に町中を走りながら犯人を捜した。

もちろん見つかるはずもなかった。

30分ほど町を捜索した後トラブルレポートを作成してもらい、警察に送ってもらって帰った。




ホテルに戻ってことの一部始終を話すと、予想に反してみんなは私の無事を喜んでくれた。

可哀想だと言われるのだとばかり思っていたから、正直驚いた。

でも、言われてみると本当に怪我ひとつなく無事でいられて良かったんだなぁと、この時素直に思うことが出来たのだった。

その日からしばらく、本当に色んな国籍の人達が私のことを心配してくれ、励ましてくれ、命が無事で良かったと言ってくれた。

地元のエクアドル人の女の子も、身長190センチはあろうかというコロンビア人ですらもナイフ強盗に何度かあったといっていたのだから、私がやられるのも仕方ない気がした。

一緒に持っていた携帯もクレジットカードも無事だったのだから、まだラッキーな方だったのだろう。

2日間くらいはかなりへこんだけれど、周りのみんなの優しさや気遣いに支えられて、少しずつ気分も明るくなっていった。



今思い返しても、本当にみんな自分の時間を割いて色々と助けてくれたなぁと思う。

元ボディビルダーの宿のオーナーは雨の中、泥棒市(5階建くらいのショッピングセンター並みの市場。売っているもの全てが盗品)まで付いてきてくれ、盗まれたパソコンを一緒に探してくれたり、バスに乗って新しいパソコンを探しにいくのにも一緒に来てくれた。

かわいそうだと思ったのか、パンデユカやコーヒーなんかも道中買ってくれて励ましてくれた。

同じ宿のコロンビア人のおじさんも、私の大好きなコロンビア料理を作ってくれたり、笑顔が早く戻るようにとアクセサリーをプレゼントしてくれたり、一緒にいた日本人の友人達もパソコンを買いにいくのに一緒に来てくれたりした。

本当にみんな優しくしてくれた。

エクアドルに来てから、トラブルばっかりでさすがに正直言うと参っていた。

国との相性ってあるから、来なければ良かったのかもと思った瞬間もあった。

けれど、これだけ優しいみんなに出会えたことだけでも、やっぱり私はここへ来て良かったのだと思った。




そしてキト最後の日には、なんとかアビアンカのオフィスでリファンドを受け付けてもらうことも出来、新しいパソコンも安い値段で購入することも出来た。

用事が全て終わったところで、最後の夜は思いっきり気分をあげる為にみんなでライブを見に行くことに。

最後の夜に、カリで見ようと思っていて日程が合わずに諦めていたマヌチャオとcalle13(ラテンアメリカで絶大な人気を誇るレゲトンバンド)のライブが15ドルで見れるなんて、旅の神様はやっぱり中々粋なことをしてくれる。

夜7時ごろ、エクアドル人の女の子とスイス人の男の子、それに私たち日本人3人という多国籍なメンバーで会場までタクシーで向かった。

会場となるサッカースタジアム周辺は割れたビンが散乱し、そこら中からイリーガルな煙の匂いがしていて、歩いているとポケットをまさぐられるというカオスな雰囲気。

もちろん警察や機動隊も出動している。

呆れるほど、THE ラテンアメリカだ。

いくつかある入り口からスタジアムに入ると、前座のライブが終わった後だったらしく、既に会場は熱気に包まれていた。

そして私たちはみんなで踊りながら、4時間以上に渡るライブを楽しんだ。

歌い、踊り、時に両手を雨雲の切れ間に突き上げ、飛び跳ね、笑いながら、体中で音楽とその時間を平らげた。

マヌチャオもcalle13も最高のパフォーマンスだった。

ライブが終わった深夜1時過ぎ、私たちは気持ちよく疲れた体をひきずって買い食いしながらタクシーを探して歩いた。

散々な目にあったりもしたけど、私は笑っていた。

仲間と一緒に。

やっぱり楽しかった。

宿に帰ってからもみんなでトランプゲームをしたりして夜中3時過ぎまで遊んだ。

色々あったけど、楽しい思い出で締めくくれた私はやっぱりラッキーなんじゃないかと、ばかみたいなポジティブさでそう思いながらあっという間に眠りに落ちたのだった。




そして翌日、みんなに見送られながら濃い時間を過ごしたキトを出て、ガラパゴス諸島へ行くために私はグアヤキルという町へと向かった。

バスに揺られる私の胸の中は、出会えたみんなへの感謝でいっぱいだった。




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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
ほんま中南米編を読んでるとインドがなんて優しい国なんだと思えてくるわー(; ̄ェ ̄)
無事で何より!

にしても、「ヘルシー」とかが大陸最南端レベルであることにびびった( ̄▽ ̄)
ヘルシーどんだけすごいねん♪(´ε` )
たく
2012/05/09 07:24
>たく
インドでは怪我以上のことされないもんね。あほ程だましてくるけどさw
女子のヘルシー好きは凄いんだから。とりあえずダイエットかヘルシーって付けときゃ買うのよ。ま、もちろんわたしもやけど…。でも今のたくちゃんやったら、ヘルシーって結構響くんじゃない?!w
かわちゃん
2012/05/09 12:06
様々な体験を読ませていただき、読んでる私まで、ハラハラドキドキ気分です。
人の温かさに感謝できる心があるというのは素敵な事ですね。

これからも、読むの楽しみにしています。

ふくちゃん
2012/05/10 02:13
>ふくちゃんさん
コメントありがとうございます。
自分でもこうやって書いていて色々あり過ぎるぐらいだったなぁと思っています。笑
怖い目に遭うと、もう嫌だ!って思うこともありますが、その後の誰かのとびきりの笑顔だったり優しさに救われてまた続けてしまうんですよね。あと残り3ヶ月もないですが、ぼちぼち更新していきますのでまた読んで頂けると嬉しいです。
かわちゃん
2012/05/10 08:31
ぶじでよかったです。死ぬのは嫌ですよ。
それにしても読んでいるだけで怖い。
もう二度とこんな目にあいませんように。

それでも素敵な人たちに囲まれて旅していますよね。
それがいちばん大事なことなのだと思います。

赤道記念碑、間違っているんですか・・・。
このあいだ見たテレビでも日本の俳優が写真と同じアングルのところでジャンプしていましたよ。
私は韓国から帰ってきました。私も友達に会ったのですが、人生のダメだしをされて、反省して帰ってきました。あと、韓国の精進料理食べてきました。おいしかったです。
残りの旅もいいものになりますように。元気で帰ってきてください。
ふま
2012/05/15 14:04
>ふまさん
韓国からおかえりなさい。色んな指摘をしてくれるのって友達ならではですよね。行き過ぎると辛いですが…w
今回もご心配おかけするようなブログですみませんっ。さすがに怖くて、いまだに背後に人の気配がするとびくっとなりますね。。
でも本当に素敵なみんなに囲まれて過ごした日々は宝物です!今の所無事に楽しんでいますよ◎
かわちゃん
2012/05/16 07:42
かわゆかの文章は本当に魅力的だなぁ。南米ではほんとにいろんなことがあったんだね。ゆかりちゃんが旅をしてるイメージが全然沸かないんだけど、自分の視点を持ってていつも関心させられる。笑いも忘れないしw
それにおじいさんのこと詳しく聞きたいなぁ。どこかで会えたときには!
とる
2012/05/30 00:54
>とるくん
しばらく自分のブログを見ない間にコメントが!w
ありがとう☆文章書くのはやっぱり好きなんだよね。てか旅中に会ったのにイメージ沸かないってどういうこと!!w
ゆっくり話したいね〜!ミャンマーからの一時帰国の際にはぜひ!!
あと、去年の5,6月のブログには色々書いているよ!
かわゆか
2012/06/08 06:29

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